離婚

「離婚したい」と考える人が「やるべきこと」と「やらない方がいいこと」

「離婚したい」と考えている男性がやるべきことは何かわかりますか?

  • 相手に離婚の意思を伝えること?
  • 離婚に関する情報を集めること?
  • 弁護士を雇うこと?
  • 周囲に相談すること?
  • ただ我慢すること?

離婚理由によって対応は変わってくるとは思いますが、【相手に離婚の意思を伝える前に】やっておくべきことがあります。

今回は「離婚したい」と考える夫が「やるべきこと」と「やらない方がいいこと」について説明します。

離婚が決まった人が必要な段取りについてはこちらを読んでみてください。

離婚の意思を伝える前にやるべきこと

ドラマなどでは頭に血が上った夫が「離婚してやる!」と妻に言い捨てるシーンがありますが、これは愚の骨頂です。
よく「結婚は勢いだ」なんて言われますが、離婚は勢いでするものではありません

離婚は結婚以上に、自分や周囲の人生に影響を及ぼす行為です。

冷静に考え、しっかりと準備してから離婚の意思を伝える必要があります。

その準備とは簡単に言うと次のようなものがあります。

  1. 財産隠しに合わないために財産の確認
  2. 相手の非を主張できる証拠あつめ
  3. 離婚後の生計の概算を出す
  4.     

  5. 離婚の意思の確認

少々泥臭いリストになっていますが、離婚するとなると綺麗ごとばかりは言っていられません。

いざ離婚話を進める段階になると、多くの人が相手と揉めて、ストレスの中で冷静な判断が出来なくなってしまいます。

相手と話をする前に、出来る準備は先にしておくことが非常に重要になってきます。

ただしこれらの項目は、相手を追い詰めるためではなく、自分を守るために行うべきことです。
離婚するとなると時には、一方的に慰謝料を請求されるケースもあります。
そんなときにしっかりと対応するためにも事前に準備を進めておきましょう。

預金通帳等を確認して、財産を明確にしておく

離婚する場合に最ももめるのが【お金の問題】です。

世の中の夫婦の中には、財布のひもは奥さんが握っているというケースが多いように思います。

そして一体どのぐらいの貯蓄があるのかを、しっかり把握していないという旦那さんも多いのではないでしょうか?

離婚する際には、婚姻期間に築いた財産を平等に分割するという考え方が一般的で、例え専業主婦であろうと、婚姻期間中に築いた財産の半分を請求することができます。例え1円も稼いでいなくてもです。

当然、財産の半分を請求する権利は男性にもありますが、もっとも恐れるべきは、貯蓄を管理している側の財産隠しです。

離婚問題を前にしたとき、その夫婦は最早、他人以外の何者でもありません。

少しでも自分が得をするために、二人の共通財産を少なく見せるケースは決して少なくなくありません。
私も元妻に財産の管理を任せていたこともあり、それなりの財産を隠され、結局泣寝入りするしかありませんでした。

離婚話をして、相手が財産を隠す前に、しっかりと財産の確認をしておくことを強く勧めます

自分自身を守るために相手の非を主張できる証拠集め

離婚理由の中で最も多いのは性格の不一致です。
その他の理由には、不貞行為(浮気)やDV、モラハラなどがありますが、それらを主張するためには、しっかりとした証拠が必要となります。

その証拠は慰謝料を請求する場合には強力な武器となります。

またそもそも相手が離婚に応じてくれない場合にも、有効な武器となります。

そして万が一、

 「離婚してあげるから慰謝料をよこせ」

と相手が言ってきた場合に、自分自身を守る防御策にもなります。

離婚理由には様々なものがあるかとは思いますが、多くの場合、双方に少なからず原因があります。

一方的に自分の非を責められないためにも、何らかの形で、証拠を残すようにしましょう。

日々の日記などでも有効

離婚理由として主張する中で、もっとも主張が難しいものの一つがはモラハラです。

不貞行為やDVは証拠が残りやすい一方で、モラハラに関しては証拠が残らないことがほとんどで、相手がやっていないと言ってしまえばそれまでです。

そんな中で有効な証拠の一つとしてなりえるのが、日記などの記録です。

何月何日にどんな行為を受けたのかを淡々と記録しておくだけでも、モラハラの証拠にすることができます。

私は離婚話をしたときから日々の出来事を簡単に記録し始めました。
それを使って慰謝料を請求するつもりなどはありませんでしたが、逆に相手が慰謝料を請求してきた場合のカウンターパンチとしての保険で記録です。
幸いにもそれを使う場面はありませんでしたが、追い詰められたときに人は何をしだすかわかりませんからね。

浮気などのケースは調査会社も視野に

相手の不貞行為(浮気)が明確で、それが原因で離婚を考えている場合は、探偵など調査会社を利用して証拠集めしておくことをおすすめします。
調査会社の中には、弁護士ともつながりが深いところもあります。
費用はそれなりにかかりますが、法的に見て有効な証拠集めをする場合には、専門家に依頼をするほうが確実です。

養育費を払うことを見越して、離婚後の生計の概算を出す

パートナーとの夫婦生活は離婚を機に終わらせることができますが、あなたの人生は離婚後もずっと続いていきます。

そしてお金の問題は誰の人生においても常に付きまとうものです。

離婚協議は非常に体力を使い、心身ともにボロボロに疲れ果ててしまうことも少なくありません。

そんな中で、離婚後の生活のことまで考えるのは難しく、離婚後に

 「お金がない。こんなはずじゃなかったのに・・・」

となってしまうことも少なくありません。

離婚にどの程度のお金がかかり、離婚後が収入がどの程度減り、生活費がどの程度になるのか概算だけでも計算しておきましょう。

特に養育費の支払いがある場合は注意が必要です。

養育費に関して大事なことは、高額の養育費を払うことではなく、養育費を払い続けることです。

裏を返せば、高額の養育費を貰うことではなく、養育費を貰い続けることが大事です。

養育費は離婚後、子どもを養育していく上で非常に重要な役割を持っています。
その養育費が急になくなる、もしくは急に減ってしまうことは、子を養育していく計画を大きく狂わせることになります。

養育費の支払いまでしっかり計算したうえで、無理のない生活を送れるのかを考えるようにしましょう。

離婚したい意思の確認。何が嫌なの?本当に離婚していいの?

最後に、相手に離婚の意思を伝える前に、自分自身の離婚の意思を確認してください。

一度でも「離婚」という言葉を使えば、二度と以前のような夫婦関係は築けなくなってしまいます。

離婚協議の話し合いの中で、例えお互いのわだかまりが解消されたとしても、「離婚」という言葉を使った事実は消えず、今後の生活の中で、何かあるたびに「離婚」という言葉がお互いの頭をよぎってしまうようになります。

私の前妻も、結婚後1年もしないうちに「離婚」という言葉を使いました。
そのときは「離婚したい」ではなく「問題が解決しないなら離婚も考えた方がいい」という感じで、マイルドな表現でしたが、酷く落ち込んだことを覚えています。

その後、一時的に関係は回復しましたが、事あるごとに「離婚」という言葉が頭をよぎり、相手の機嫌を損なわないように我慢することが増えて、私は精神的にどんどん追い詰められていってしましました。

前妻も前妻で、一度、「離婚」という言葉を使ってからは、その言葉を使うことに対する抵抗はどんどんなくなっていったように思います。

一度でも「離婚」という言葉を使えば、その時点で、あなたと相手との夫婦関係は終了します。
待っているのは離婚か、いびつな夫婦関係だけです。

相手に離婚の意思を伝える前に、もう一度、

 本当に離婚していいのか?相手の何が嫌なのか?自分に問題はないのか?自分でその問題を解決できないのか?

を考えてみてください。

離婚の意思を伝える前にやらない方がいいこと

ここまで、離婚の意思を伝える前にやっておくべきことを述べてきましたが、逆に離婚の意思を伝える前にやらない方がいいことがあります。

それは【親や周囲へ相談する】ことです。

親や周囲へ相談するぐらいなら離婚は諦めた方がいい

離婚に関して思い悩むのは当然のことです。
何か悩みを抱えているときに周囲に相談するのも当然のことかと思います。

しかし、離婚に関して周囲に相談するのは、絶対にやめておいた方がいいです。

離婚は、人生において大きなターニングポイントです。

それによって幸せを取り戻す人もいれば、ますます不幸に陥る人もいます。

あなたが離婚を周囲に相談して、離婚を決意し、結果、幸せな人生を取り戻すならいいかもしれません。

けれど、もし離婚を後悔することになってしまったらどうでしょう?

相談に乗った人は責任を感じ、逆にあなたは、相談に乗ってくれた人を恨んでしまうことになるかもしれません。

離婚はあなたと相手の問題です。例えどんなに悩んでも、周囲に相談することはやめてください。

周囲に相談するぐらいなら離婚は諦めてください。

それでも誰かに相談したいなら、知らない人に相談してください

そうは言っても誰かに助けてほしい。話を聞いてほしいという人もいると思います。

そんなときは周囲ではなく知らない人に相談してください。

この知らない人とは、その辺りにいる適当な人ではなく悩みを聞くことを生業にしている人です。

例えば

  1. 慰謝料など、法律的なことで悩むなら法テラス
  2. 離婚後、シングルマザーとして生活する不安があるなら、行政のひとり親家庭支援科
  3. 漠然と離婚に悩むなら、メンタルヘルスのカウンセラー

もしあなたが本当に悩むらな、私も話を聞くぐらいならできます。

私がこのブログを始めた一つの理由が、離婚で思い悩んでいたかつての自分を救うためです。
もう、かつての自分を救うことはできませんが、かつての自分と同じように悩む人なら救うことができるかもしれないと思っています。

まとめ:離婚する前に準備と自分の意思確認を

離婚の話をはじめると、思っている以上に精神的な負担が大きく、色々なことに頭が回らなくなってしまいます。

もしあなたが離婚したいと考えているのであれば、相手にその意思を伝える前に、「やるべきこと」をやり始めてください。

今のあなたの頑張りが、きっと将来のあなたを助けてくれることになります。