170181組
なんの数字かわかりますか?
これは2015年に誕生した再婚夫婦の数です。(人口動態統計特殊報告より数字を抜粋)
近年では離婚率の上昇が何かと取り上げられることが多いのですが、離婚率だけではなく、再婚率も年々、上昇傾向にあります。
一言に再婚率と言っても、その言葉には2つの意味があります。
一つは、結婚した夫婦のうち再婚であった割合
もう一つは、離婚した人のうち再婚する割合
今回は、結婚した夫婦のうち再婚であった割合という意味での再婚率について説明します。
- 結婚した夫婦のうち、再婚者はどれぐらいいるのか?
- 再婚した人の男女比
4組に1組が再婚夫婦
「3組に1組の夫婦が離婚する時代」とよく言われますが、年々離婚率が上昇し、離婚は決して珍しいものではなくなりました。
一方、離婚と同じように、再婚する人も年々増え続けています。
冒頭にも紹介しましたが、2015年に結婚した夫婦のうち、再婚夫婦の数は170181組で、全体の割合でいうと26.8%です。
つまり、新婚さんの4組に1組は再婚夫婦ということです。
結婚した夫婦のうち再婚者の割合という意味での再婚率は25%を超えています。
結婚した人のうち再婚者の割合という意味での再婚率は25%超え
再婚の割合が増えているのはなく、再婚の絶対数が増えている
ちなみに最近では結婚離れなど言われて、結婚する人の数が減ってきていると言われています。
再婚率の上昇も「結婚する人が減ったから、相対的に再婚の割合が増えているだけじゃないの?」と考える人もいると思うので、その辺りについても補足します。
結婚した人の総数と、再婚者の数を比較したグラフが下のグラフになります。

このグラフを見ると、婚姻総数、すなわち結婚した人の数は1975年以降減少を続けていることに対し、再婚件数は1975年以降も増加を続けています。
つまり、再婚の件数は単なる割合としてだけではなく、絶対数として増えているということです。
2006年以降は再婚件数も徐々に減少していますが、結婚総数も減少を続けているので割合としては増加傾向が続いています。
男女別にみた再婚率は?
一言に再婚といってしまっても、その再婚にはいくつかのパターンが考えられます。
- 夫が再婚で妻は初婚
- 夫は初婚で妻は再婚
- 夫婦ともに再婚
前段の見出しでは、1~3すべてを再婚と、ひとまとめにしてしまっていたので、1~3をわかりやすくまとめたものが下のグラフです。

このグラフでは1985年と2015年の結婚総数のうち、初婚と再婚の比率を表したものです。
色のついている部分が再婚の割合で、さらに再婚のうち、夫/妻のみ再婚と、両方再婚で分類しています。
このグラフからわかることは
- 30年間で再婚の割合は、6分の1から4分の1程度に増加した
- 30年前も今も、妻のみ再婚の割合は一番少ない
- 両方再婚よりも夫のみ再婚の割合の方が少し多い
ということです。
再婚というと、再婚同士の割合が一番多いと思っている人もいると思いますが実際には、夫のみ再婚の方が少し多いです。
一方、妻のみ再婚という割合は一番少なく、これには「子ども」が大きく関係していると考えられます。
離婚の際、夫婦の間に子どもがいる場合、一般的には母親が親権者となります。
親権者にとって、第一優先は子どものことであり、どうしても自身の恋愛は後回しになってしまうので、再婚に踏み出すきっかけが少なくなってしまいがちです。
再婚の中でも妻のみ再婚のケースは一番少ないが、年々増加傾向であることは違いない
まとめ|再婚が普通の時代に
この記事で説明したように、年々、婚姻件数は減少していますが、再婚件数は増加しています。
今では4組に1組の割合で再婚夫婦ですが、このまま再婚率が増加すると、再婚であることが普通の時代になってくると言っても過言ではありません。
私自身、安易な離婚を進める気持ちは毛頭ありません。
けれど、もし離婚問題で悩んでいて、離婚後の将来を不安に思っている人がいるのであれば、
「今の時代、再婚という新しいスタートも珍しいものではない」
ということを伝えたいですね。